「カルテに追記する」を英語で言うと?
《例文1》
医師:Could you add an addendum to your finalized progress note to include the additional observations?
(書き終えた患者のカルテに、追加の所見を追記していただけますか?)
医師:Certainly. What specific information should I add?
(承知しました。どのような具体的な情報を追加すればよいでしょうか?)
《例文2》
Dr. Smith, could you please create an addendum to your note to include the results of the latest blood test?
(スミス先生、最新の血液検査の結果を含めるようにカルテに追記していただけますか?)
《例文3》
I need to use an addendum to update my previous note with the patient’s updated medication list.
(患者の更新された薬剤リストを含めるため、前回のカルテに追記して更新する必要があります)
《解説》
“Could you please add/create an addendum?”という表現は、
医療現場では比較的頻繁に使用される専門的な言い回しです。
ここで使われている“addendum”(アデンダム)は、
既存の文書や記録への「追記」「補足」「訂正」という意味を持つ名詞で、
とくに医療記録や法的文書の文脈でよく使用されます。
完成する前のカルテの修正や追記には使われず、
「完成して、署名した後」のカルテに追記する場合にこの言葉が用いられます。
この“addendum”は、電子カルテ上でよく目にすることになる単語ですが、
医療機関でなぜこのようなプロセスが重要かと言えば、
既存の記録はそのまま残しながら新しい情報を追加したり修正を加えたりすることが、
法的な観点から必要とされるためです。
このようなプロセスを経ることで、修正前の記録をバックアップで残しつつ、
医療記録の正確性と完全性を保ちながら、修正した経緯を明確にすることができます。
こうしたプロセスを、英語圏の医療環境では“addendum”という専門用語を用いて表現するのです。
日常会話ではまず使うことのない単語ですが、カルテのやりとりではしばしば目にすることになる単語ですから、
今後英語圏で臨床現場に触れる予定がある方はぜひ覚えておくとよいでしょう。
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