現代では、外国人患者さんに接する機会のある医療従事者の方も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな医療従事者の方のために、医療英語の単語集や会話例文集を様々なシチュエーションごとにご紹介していきます。
——-
めどはぶでは、医療英語を学びたい医師・薬剤師・医学生のための医療英語学習プログラム(米国内科医・山田悠史監修)をオンラインで開講しています。
「呼吸音は正常です」を英語で言うと?
《例文1》
医者:After examining the patient, I can confirm that the lungs are clear to auscultation.
(患者を診察した結果、呼吸音は正常だと確認しました)
医師:That’s good to hear. I’ll still recommend getting a chest X-ray, given the patient’s persistent symptoms.
(それは良いですね。ただ、症状が続いていることを考慮して、胸部X線検査を勧めます)
《例文2》
Despite the patient’s prolonged cough, the lungs were clear to auscultation bilaterally.
(患者の長引く咳にもかかわらず、呼吸音は両側正常でした)
《例文3》
The physical exam showed that the lungs are clear to auscultation, ruling out any respiratory distress.
(身体検査では 肺は聴診で異常がなく[呼吸音は正常であり]、呼吸困難が除外されました)
《解説》
今回は、身体診察の所見についての英語表現を解説します。
英語でカルテに記載したり、医療者にプレゼンしたりする際には、
日本語と同様に「肺の聴診音は清」というような表現法が使われます。
そのため「清」を表す“clear”、そして聴診の“auscultation”を用いて
“clear to auscultation”というように記載されます。
ちなみに、米国の医療現場では略語が使われることも多く、
カルテでは多くの所見が略語で記載されています。
最近の流れでは「意味がわかりにくい略語はやめよう」という動きもありますが、
いまだに多くの略語が使用されているのが現状です。
今回の“clear to auscultation”も例外ではなく、
カルテなどでは“CTA”もしくは“CTAB”と記載されることが多いです。
“CTAB”の「B」は“bilaterally”「両側」という意味ですので、
“Lungs CTAB”とあれば「肺聴診音は両側清」という意味になりますね。
ちなみにラ音は“rale”と記載されます。
いびき音は“rhonchi”、喘鳴音は“wheeze”です。
せっかくの機会なので英語の呼吸音をまとめて覚えてしまいましょう。
本格的な医療英語を学びたい医師・薬剤師・医学生のための医療英語学習プログラム(米国内科医・山田悠史監修)をオンラインで開講しています。3ヶ月で全13回、模擬診療・論文読解・プレゼン発表などを集中的に学べる実践的プログラムです。




