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【医師の英語】「理論的には同意、現実には反対」医療英語ワンフレーズ#192

  • 医療英語ワンフレーズ

現代では、外国人患者さんに接する機会のある医療従事者の方も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな医療従事者の方のために、医療英語の単語集や会話例文集を様々なシチュエーションごとにご紹介していきます。
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「理論的には同意、現実には反対」を英語で言うと?

《例文1》
患者:I think taking both drug A and B would work better.
(この薬Aと薬Bを同時に飲んだほうがもっとよく効くと思います)
医師:In theory I agree with you, but in reality I cannot.
(理論的には賛成しますが、現実的には賛成できません)

《例文2》
It is not practical to do both surgeries at the same time.
(両方の手術を同時にやることは現実的ではありません)

《例文3》
Logistically, it is impossible to use both drugs at the same time.
(現実的には、両方の薬を併用することは不可能です)

《解説》
インターネット、SNSで情報が氾濫する昨今では、
患者さんの側からさまざまな治療を提案されることも多く、
その中には現実的でない案もあります。

そんなときには、このフレーズが便利です。
「理論的には=“in theory”」と「現実的には=“in reality”」を対比させることで、
相手の意見を認めつつ、自分の意見を述べるための導入になります。

類似表現として、“practical/practically”“logistic/logistically”も、
「現実的には」という意味合いで頻用します。“logistic”という単語は、
英和辞書では「物流的な」という訳語が出てきますが、
私の経験上では「(主に時間的・物理的な制限において)現実的な」という意味合いで頻用される単語です。


米国内科医山田悠史先生

この記事の執筆者
高橋 卓人先生
ボストン小児病院・ダナファーバー癌研究所 造血幹細胞移植科 アシスタントプロフェッサー
山梨大学部医学部卒業
都立小児総合医療センターで小児科研修修了。日本小児科専門医を取得後、2015年に渡米。ニューヨーク州立大学ダウンステート・メディカルセンターで米国小児科研修を修了後、米国小児科専門医を取得。ミネソタ大学で小児血液腫瘍科フェロー、ボストン小児病院で小児造血幹細胞移植科フェローを修了後に現職。また米国でのフェローの最中に、ミネソタ大学薬学部で臨床薬理学の博士号を取得。

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